13日の金曜美術館|アトリエ如瓶|ブログ・ヘッダ画像

このブログは、世の中の様々な「黙っていられん!!」ことを書くことを主旨としております。お客様や、お客様になるかも知れない方が読む可能性のあるブログではありますが、(書き手が勝手に決めたものながら)主旨を尊重し、常体文で記述して参ります。何卒お含みおきの上、お読みくださいますようお願いいたします。

ライブ時間訂正と久々のスタジオ入り

日時:9月21日(月・祝)
   14:55~15:20(出番未定・持ち時間20分)
場所;イオンモールむさし村山ミュー
   3Fの楽器店two-fiveの奥のスタジオ 

……とお知らせしましたが、上記の時間は私の出番の時間であって、実際のところ、ライブは14:30~19:00であります。
因みに私の出番は2番目で、15時丁度くらいから始まるでしょう。

……何だか、見に来て欲しいかのような訂正だなぁ……。(汗)

もう一度いいます。来ないでね。

さておき、ほぼ2年ぶりにスタジオに行ってお稽古してきた。
出掛ける直前にトマル君(車検に出していた単車)も戻ってきたので、試運転も兼ね、ギターをかついだバイク乗りに変身である。

変なもので、久々に入ったスタジオは、本当に2年ぶりだったのにあまり久しぶりという感じがしなかった。
ギターを弾いてみても、全くブランクなど感じず……と行きたいところだが、これはやはりズルズルな演奏で、明後日に迫るライブ当日に対して焦りが募るばかりだった。

流石に長年弾き込んだ楽曲を選択してあるので、運指が思い出せないことや、歌詞が飛ぶことはほとんど無かったが、押さえ方の難しいコードは押さえきれずにビリビリと雑音が入るし、難しい箇所はテンポがヨレヨレになったりもした。

前回、全く思い出せなかった曲順だが、バッチリ覚えたつもりでも、当日の緊張から、また忘れてしまうかも知れない。

6曲を5曲にして、MC(ライブ中の曲紹介などの喋り)を長くしようかなあ……などと、逃避型プランを練ったりもした。
ギターソロが入る曲を外した時点で充分逃避型なのだけれど。(汗)

まあ……とりあえず、明日もスタジオに入るので、そこで弱点を強化してみるとしよう。

もー、表現活動ってヤツは大変だなぁ。

トル

何度も仕事の話は書きたくないと書いていながら、何度か仕事の話を書いているけれども、今日も仕事の話。

月曜の終業時間近く、営業さんがデザインの仕事の話を持ってきた。

「今日テキストデータが届くんですけど、24日中に講演会のチラシのデザインを二案提出して欲しいそうですが、できますか?」

つまり営業さんは、私にそれが出来る能力があるのかどうかを聞いているのではなくて、飛び石連休明けの一日でチラシのデザインを二案作る時間があるかどうかを聞いているのである。

「先ほど、大型のを受け取りましたが、納期はもう少し先なので、その日にその仕事をする時間は取れます」

私も、やる自信がないとは言えないので、スケジュールに関してのみ、空き具合を伝えた。

もう少し具体的な内容を書くと、結婚や出産などの事情で離職した看護師さんが、復職するにはどうしたらよいか……についての講演会があり、急遽そのチラシを作ることになり、私にお鉢が回ってきたのである。

「進行にも確認をとっておきますので、どうかよろしく」

営業さんは去っていき、私は大まかな指示書をノートに挟み、とりあえず持ち帰り、プランを温めることにした。

……で、今日。

「講師の写真が届いてますのでそれを……あと、看護師さんのイラストなど、素材集とかから見つくろってあしらって下さい」

……と営業さんから指示。
言われるまでもなく、一案については私もそうするつもりだった。
ただ、丸一日このチラシ作りに時間を割けるはずだったので、解像度が高くて可愛い(女性の)看護師さんの写真でも見付かれば、それを全力で細密に鉛筆か何かで描いて、二案目に使ってみようというハラがあった。
鉛筆で細密に描いた絵であれば、何となくアカデミックな雰囲気が漂い、幾分学術的な要素を含む講演会のチラシにあしらうにはバッチリ…と、考えたのだ。
長年に渡って研鑽してきたデッサン力を、商業美術であるデザインの分野に注ぎ込むのは少々不本意なのだが、世にはびこる素材集の中に、「これこれこういう意図に相応しい絵柄」というのはなかなか見付からないし、描く時間さえあれば、デザインする自分の意図に相応しいイラストを用意することが出来るのだが、私は派遣であり、時給であり、万一採用にならなかった場合、

「時間を余分にかけてこの結果かよ」
「オメエがヘタクソだから使われなかったんだろ」

……と、罵詈雑言を浴びるのは必至。
派遣ではなくてもデザイナー自らがイラストを描くのは、かなりリスキーなのだが、勝機を感じていた私は、画材まで用意してデザイナー自らイラストに、果敢にチャレンジしたのだった。

午前中で、素材集のイラストを使った1案はササッと仕上げた。
素材集の看護師さんのイラストは、「子供向けなぜなに本」に出てくるような漫画タッチのものばかりで、唯一見付かったオトナの雰囲気のあるイラストを採用し、タイトルを横組みにしてレイアウト。
唯一見付かったイラストでハマっていなくは無いが、50mm四方くらいに小さく扱うならまだしも、A4サイズの半分にも及ぶスペースを担うには、やはり迫力不足。
やはり私のデッサン力を奮う時のようだ。

食事を済ませ、再び素材集から看護師さんの写真を探す。

「うお♥」

意外にも、私好みのクセ無くバランス良くまとまった顔立ちのモデルさんが看護師に扮した写真がすぐに見付かった。
まるで、この時の私の必要性に応えるために生まれ、看護師に扮して素材集の中に収まっていたモデルさんであるようにすら思えた。写真の解像度にも不満はない。

素材集からはショボいイラストしか使えない状況で、望み通りのモデルが見付かったのだから、後は私の腕次第。ガンガン描くしかない…と思ったのだが、大変なことに気付く。

「うわ、スケッチブックを忘れた!」

鉛筆による細密画は、大体何の紙に描いてもサマにならないことはないが、やはり鉛筆のタッチが活きる凹凸のあるスケッチブックを使って描きたかった。
仕方がないので、プリンタに入っていた上質紙に、0.3mmのシャープペンシルを使い、ハッチング(細い線による間隔の狭い平行線を重ねて陰影を付ける技法)を使う方向で、別な技術で絵作りをしていくことにした。
この技法は、女性の顔などの柔らかみを表現したいときに使うのは少々難しいのだが。(汗)

しばし描画に没頭していた…と思ったら、二時間近くが経過している。
こうして我に返るとき、自分でも不思議に思うのだが、絵はなかなかリアルに……細密に描けている。
正直、「いつの間にこうなったんだろう」……と思う。

出来上がった絵を、スキャンして貰い、それを待つ間にタイトルを縦組みにしたレイアウトでデザインを進める。
やがてスキャンが仕上がり、レイアウトにはめ込むと、イメージ通りの仕上がり。

「やった! これはイタダキだ!!」

……と、モニタの前でほくそ笑み、PDFデータに書き出し、メールでお客さんに送信し、前述の納期に余裕のある仕事に、上機嫌で取りかかる私であった。

終業時間近く、進行(業務全般の進行管理担当者の意)さんにファックスを手渡される。
内容を見た私は、肛門から内蔵の全てが飛び出すかと思うようなショッキングな内容を目にする。
ファックスには、でっかく「イラスト トル」の指示。然も、乗り気じゃなかった出来合いのイラストを使った第一案の方に指示が入っている。
私の渾身の描写は箸にも棒にもかからんというのか?

よくファックスに目を通してみると、

「講演の内容は看護師限定の内容と言うわけではないので、イラストは入れないでくれと講師からの指示があったので、講師の写真を大きく入れてください」

……とのこと。

ぶわっかもぉおぅん!! 最初から言わんかいっ! そっちからの指示も「看護師さんのイラスト」だったじゃないくわっ!!

「いい感じのイラストを入れて頂いて、こちらも感激していたのですが」

……と、付記も。

そんな付け足し、何の慰めにもならんわいっ!!
もうみんな消えて無くなっちゃえ~~っ!(←41歳)

……というわけで、渾身の看護師さんのイラストは世に出ないことになったので、ここで世に出します。
時給の勤務時間に描いたものではあるが、著作権は私にある。過程の制作物の著作権を譲るような契約はしていないもんねーだ。(←41歳)

どんな描写をするとこう見えるのか……ご理解頂くために要所のクローズアップも掲載します。

とくとご覧あれ。

【全体図】
【全体図】
【目のクローズアップ】
【目のクローズアップ】
【鼻と口のクローズアップ】
【鼻と口のクローズアップ】

各駅停車駅探訪1・沼袋編 4/4

麻婆ナス定食。撮影は、さすがに店の人の目が気になり、慌てていたのでひどい構図です。

……最近の私は、少々カロリーを摂り過ぎな上、野菜の摂取量が少ない事が気がかりだった。
サイドオーダーとしてサラダをとるでもなく、野菜をしっかり食べられるメニューといえば、中華の炒め物系が適当だ。
仕事を終えたときからそんなイメージを持っていた私は、先ほどの探索の時から、表に定食メニューを掲げてある中華屋さんに目を付けていた。
近隣にもトンカツ定食が700円の洋食屋さんなど、食のバランスを考えなくて良いときであれば、即決定して良さそうなお店もあったが、今日のところは中華だ。

中華屋さんの前で、改めて定食メニューに眼を通すと、野菜炒め定食が600円、麻婆豆腐定食が600円であるのを始めとして、高い方でも750円の定食がラインナップされている。色味のある野菜を摂りたかった私は、麻婆ナス定食650円と決め、のれんをくぐった。今の時期のナスは時季はずれだけど、まあ構うまい。

店内はというと、バッチリ……ありふれた中華屋の光景。
壁面には短冊型のメニューに、料理の名前が貼ってあり、それらは油煙だかタバコのヤニだかで黄ばんでいる。
カウンターが7~8席にテーブルが3卓。
天井近くに据え付けてあるTVではたまたまオシムジャパンの試合が流れていて、お客は私以外に二人……。
私は、求めていた店内の雰囲気にニンマリした。ハレではなくケ(特別な日ではなく、普通の平日の意)の夕食はこういうところで摂るに限る!
カウンターに席を取ると、お店のおばさんが注文を取りに来たので、「麻婆ナス定食」と即答し、更に店内を見回す。
壁面のメニューには、中華屋さんなのに親子丼やカツ丼などのメニューも目に付くという大らかさがまたいい。
白衣を着た店主さんらしき男性は、TV観戦しながら、何やら麺類を食べていて、食事中のようだ。

調理を終えたおばさんは、カウンターの上に、配膳は自分でやれとばかりに、ご飯と麻婆ナスとスープを面倒くさそうに載せる。こういうぶっきらぼうさもケの雰囲気を醸し出していて、また良し。
麻婆ナスというと、豆板醤が効いたカタクリ粉によるトロみのあるヤツを想像していたのだが、ここのはサラサラしていた……が、歯ごたえの残るナスの仕上がりや、挽肉ではなくコマか何かを使った豚肉の食べ応えも良し。野菜が多めであるためか、このテの中華屋さんにしてはサッパリとした味わいだった。
ただし、素晴らしく美味しい訳ではない。でも、この辺がケの食事では大事なところだ。値段なり……それだけでよいのだ。

食後の一服を終え、「ごちそうさま」と言って代金を払い、私は店を出た。
きっと、この街にある、昭和から続いているようなお店のどれもが、「値段なり」のサービスを提供し、地元の人たちに支持されているのだろう。
チェーン店ではなくても、店が長く続いていれば、客にとってそれは定番となり、リピーターを生む。
何かのTVで、著名な料理人が、「初めて来たところで、何か美味しいものを食べようと思ったとき、どんな店を選びますか?」と質問され、「なるだけ長く続いていそうな、古い感じの店かなあ」と答えていた。
長く店が続いているということは、その土地の人たちに支持されていると言う事であり、その店が土地の人たちを満足のいくサービスを提供していると言う事である。店の古さというのは、それを象徴していると言いたかったのだろう。
もともと私もそれには全く同感で、外食がほとんどの東京の暮らしの中で、そういう店を選んで食べてきたつもりなのだが、改めてそれを実感する食事となった。

一度来てチラッとみただけの判断は危険だが、地元を地元が支え、巨大資本による画一化された価値観の押しつけをとことん拒む街……そんな感じがした沼袋であった。
ただ、公衆トイレは……ねえ。

以上、東京……いや、西武新宿線以外の方に読ましてどうする……という感じのレポートでした。このシリーズ、あと何回か書いてみます。次はどこにしますかねえ……。

しかし……わずか1時間ちょっとくらいの事なんだから、もう少し短く書けないかねえ。

■西武新宿線・沼袋駅
■中野区
■高田馬場駅から8分・170円
■目立つもの:二階建て西友、氷川神社、平和の森公園