SOLITUDE|常設展・代表作(油彩)

SOLITUDE

F120 (130×194) 1990年 作家蔵

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二点目の卒業制作です。
随所に盛り込まれた『小技』や蛍光灯の光の表現を背景にした女性像で、まさしく私の大学時の集大成といえる作品です。賞は取れませんでしたが、賞候補にはなっていたそうです。
卒業制作は、主に冬の制作になるもので、画面下のストーブは、エスキース*をした秋頃は置かれていませんでしたが、モデルさんの寒さ対策に途中から置き、そのまま描くことにしました。ストーブが近くにない私は、部屋の中で皮ジャンを着込んで制作していましたが、同じくらいモデルさんにも寒い思いをさせてしまいました。
“SOLITUDE”とは、『一人暮らし』の意味で、サラ・ヴォーンの歌のタイトルから拝借しました。私としては女の子の一人暮らしの光景を描くつもりでしたが、見ての通り、男の一人暮らしに訪ねてきた女性の絵になってしまいました。